難しいことではないけれど、いざやろうするとハードルが高いエッチング。
エッチング液(塩化第二鉄液)の用意とその取扱い、そして廃液の処理。
本を参考にして初めてのエフェクターを作った頃は、本の指示通りにエッチングでプリント基板を作っていましたが、最初に買ったサンハヤトのエッチング液を使い切ったのを最後にプリント基板を作ることは無くなり、そのままエフェクター作りからも遠ざかることに。
2種類の処理剤を入れて無毒化した後にセメントで固めて捨てる、という廃液処理作業が大変だったのが主な理由です。
つい最近になって、オキシドールとクエン酸を使ったエッチング方法があると知り、プリント基板作りに再び興味がわいてきました。
廃液処理も塩化第二鉄液の場合よりは簡単にできそう。
というわけで、二十数年ぶりのエッチングに挑戦してみます。
クエン酸エッチングを試す
今回のエッチングのために新たに購入したのは100均のオキシドールとドリッパーだけ。
他はどれも日常で使っている物ばかりなので、家にありました。
本当に気軽に試せます。
生基板を適切なサイズにカットしてから表面を軽く磨き、パターンを手描き。
専用のレジストペンではなく、マッキーで代用。
理由は分かりませんが、どうやら青がいいらしい。
クエン酸と塩を4:1で混ぜ、それをオキシドールに溶かしてエッチング液を作ります。
チャック付きのポリ袋にエッチング液を入れ、そこに基板も投入。
大きな容器に40℃くらいのお湯を張り、温めながらエッチング。
しばらくすると、銅箔の表面から気泡が出てきます。
時間の経過とともに銅が溶け出し、透明だった液体が青緑色になってきます。
パターン部分以外の銅が溶けたことを確認できたら、取り出して洗浄、マッキーを落として穴を開けて完成。
結構時間がかかりそうと思ってのんびり放置していたら、溶けすぎてしまいました。
基板の仕上がりとしては失敗ですが、クエン酸とオキシドールでもしっかりとエッチングできることが確認できたので、今回はこれでOKとします。
続いて廃液処理を。
廃液処理作業
廃液は青緑色で透き通っています。
見た目は綺麗ですが、この中には銅が溶け出していて有害です。
このまま流して捨てるなんていうのは言語道断、法に触れることになるので適切な処理をする必要があります。
まずはこの廃液にちぎったアルミ箔を少しずつ入れていきます。
するとすぐに反応して、アルミ箔から気泡が出てきます。
発熱もするので、アルミ箔を一度にたくさん入れ過ぎないように。
アルミが溶けて赤茶色の物質が見えるようになります。
銅が析出されたのでしょうか。
また、廃液の青い色がだんだん薄くなっていきます。
そのうち反応が弱くなり、アルミ箔を入れてもあまり溶けなくなりました。
念のため、それから一晩放置。
わずかに溶け残ったアルミと赤茶色の物質(酸化銅?)が見えます。
そして、青緑だった液体は透明に近い色に。
これをコーヒーフィルターで濾します。
このために100均のドリッパーを買いましたが、失敗だったかも。
ドリッパーだとポタポタとゆっくり濾していくので、結構時間がかかりました。
このような用途だと、漏斗にフィルターをセットして濾したほうが短い時間で済みそうです。
濾して出た物は各自治体の指定に従って廃棄。
僕の所では燃えないゴミでした。
残りの液体は大量の水で薄めればそのまま流しても大丈夫だそうですが、配管を痛めたり合併浄化槽の微生物に悪影響が出る可能性を考慮して、酸性を中和してから流すことにします。
重曹を入れると即反応して一気に泡立ちます。
想像の10倍くらいのイメージで発泡するので、重曹は少しずつ。
一度にたくさん入れると、容器から大量の泡が溢れ出る事態に陥ってしまいます。
泡立ちが無くなったら廃液処理完了。
中和させる前にしていた酸っぱいニオイが無臭に。
重曹が少し溶け残っていますし、中性を通り越して弱アルカリ性くらいになったかも。
ここまで処理すれば安心して流して捨てることができます。
こうして記事にすると大変そうに見えますが、塩化第二鉄でエッチングした廃液を処理した時よりは随分と気楽にできました。
廃液の色が汚くないというだけで心理的なハードルが下がりますし、やはり身近な物でできるというのが大きい。
それぞれにメリット・デメリットがあると思いますが、僕みたいなライト層にはクエン酸とオキシドールでのエッチングが向いていると実感しました。
それではまた。










