猛暑・酷暑というのが当たり前になってしまった昨今の夏、特に二階の自室の暑さが耐え難い。
強烈な日差しに晒される日中に暑くなるのは仕方がないとしても、日が沈んで外気温が下がっているのに室内はずっと暑いままというのが困りもの。
ピークの時期になると、夜の8時を過ぎてもまだ室温が33~36℃なんてことが毎日のように続きます。
熱帯夜とはいえ外気温が25~28℃くらいに下がるのであれば、室温をそれに近いところまで持っていくことでエアコンに頼る日がだいぶ減らせそうなんですけどね。
この問題を少しでも改善しようということで、換気排熱ファンなる物を設置してみました。
三菱 V-20MEX3
今回購入したのは三菱のV-20MEX3です。
一般的な居室用の換気扇に使われるシロッコファンではなく、プロペラファンが採用されています。
ダクトを使わないからということもありますが、静圧よりもとにかく風量重視といった感じです。
カタログスペックによると300㎥/hとのこと、圧倒的な風量です。
普通の換気扇と換気排熱ファンの違い
一般的な居室用の換気扇はダクトを通って壁の外に排気するのに対し、この換気排熱ファンは屋根裏に直接排気するようになっています。
部屋にこもった熱を排出するついでに、屋根裏にたまっている熱い空気を家の外に押し出してしまおうというのが狙い。
こちらはメーカーによる解説

換気排熱ファン|用途別換気扇|換気扇・換気空清機ロスナイ|三菱電機
三菱電機 換気扇・換気空清機ロスナイ 用途別換気扇「換気排熱ファン」のページです。
外気温が下がっても室内が暑いままなのは、日差しによって熱せられた建物がそのまま熱をため込んでしまうのが原因で、特に屋根裏にたまった熱(60~70℃にも達するらしい)の影響が大きいみたいです。
注意点として、ダクトが無いことによるデメリットもあります。
冬の寒い日に暖かい室内の空気を屋根裏に直接排気してしまうと、そこに結露を引き起こす可能性があります。
そのまま結露状態が続けば、断熱材の劣化、カビの発生、最悪の場合は木部が腐るなんてことになるかもしれません。
そんなわけで、これは基本的に夏専用の換気扇と考えるのがよさそうです。
設置作業
それでは実際の施工作業について。
天井の穴開け
天井に開ける穴のサイズは260x260mm。
屋根裏に上がって、設置するのによさげな場所を探します。
自分の部屋とはいえ、天井に穴を開けるのはなかなかの勇気がいりますね。
「もし失敗したら」という思いが頭をよぎる中、思い切って穴を開けました。
穴開け箇所の真下に切り屑受け用として大きめの段ボールを置き、切削作業は屋根裏側から行いました。
最初に8ミリのドリルで穴をあけ、そこから挽き廻しノコ(木工ペッカー80)を使って4つの辺をカット。
石膏ボードは木材に比べるとかなり柔らかいので、簡単に切れました。
穴が開いたので、そこに換気扇を設置します。
換気扇の固定
この換気扇には石膏ボード用のブラケットが付属していました。
施工説明書によると、これを石膏ボードに挟んでから本体をネジ止めすればOKとのこと。
ただ、いくら専用のブラケットがあるとはいえ、12mmの石膏ボードだけで換気扇の重さを支えるのは強度的にやっぱり怖いなと。
ここは手堅く、木枠を使って固定する方法を採ります。
木枠
野縁同士の間隔が260mmちょうどなら面倒な加工もいらず、野縁に換気扇を直接ビス止めできて楽ちんなのですが、そうそう都合よくはいきません。
野縁の間を橋渡しするように木枠を追加することにしました。
木枠はビスを斜め打ちにして野縁に固定。
この木枠に換気扇をビス止めして設置完了。
がっちりとグラつくことなく固定できました。
次は配線です。
配線作業
配線作業は電気工事士の資格が必要なため、ここで具体的な接続手順(実体配線図など)については割愛します。
今回の工事を単線図で表すとこんな感じです。
左が換気扇設置前で、右が設置後。
資格を持っている人であれば、この図だけで各器具をどのように繋げたかが分かるかと思います。
特に大変だったのが壁内の通線作業。
室内のスイッチボックスから屋根裏のジョイントボックスまでを繋いでいた3芯のケーブルを撤去して2芯を2本通しました。
差込型コネクタということもあり、結線作業自体は簡単。
ただ、結線ミスは大きな事故につながるため、根っからの心配性の僕は確認作業を何度も何度もしつこいくらいに重ねました。
この上から簡単に被せるタイプのジョイントボックスを施工して作業終了。
結線を終えて動作確認をする時も、かなりビクビクしながらスイッチオン。
しばらく動かして本体にも結線箇所にも問題がないことを確認してやっとひと息つけました。
ところで、屋根裏の結線箇所すべてにおいてジョイントボックスが使われていませんでした。
これは施工不良に該当するんじゃないの?と調べてみると、実際の現場(一般家屋)では意外と多いケースらしい。
ジョイントボックスは1個あたりせいぜい数十円、施工の手間も被せるだけの数秒、これくらいのコストはケチらずにちゃんと施工してほしいものです。
追加の作業
動作確認をしてみてひとつ気になる点が出てきました。
この換気扇は天井面に対して水平方向に排気されるようになっていて、その風が断熱材の外装の袋に当たってバサバサと音を立てるのが結構気になります。
そこで、都合よく家にあった3mm厚のベニヤ板を断熱材の上に敷くことで風の当たりを抑えるようにしました。
範囲は換気扇の周囲30cmくらい。
ベニヤ自体が風に煽られないように、それぞれを結束バンドで連結しておきました。
これでバサバサ音が気にならなくなりました。
作業完了
最後にルーバーをセットしたら作業完了です。
電源が入り、シャッターが上がりきるまでの動きはこんな感じです。
動画では分かりにくいと思いますが、風量は相当な物。
部屋のドアと窓を閉め、一か所の窓だけ3cmほどの隙間を開けるとその隙間から結構な勢いで風が入り込んできます。
試しにトイレットペーパーを近づけてみたら、しっかりと吸い付きました。
駆動音は結構大きめ。
居室用の換気扇と比べるとだいぶ大きな音(音域的には低音寄り)がします。
これに関しては前もって仕様表で確認していたので、まあこんなものかなって感じ。
メーカーとしては、居室ではなく廊下などに設置するのを想定しているみたいです。
とはいえ、これを回したままでも普通に寝ることができたので、僕にとってはそれほど問題になりませんでした。
設置後の感想
施工時期について
暑くなってからでは作業に危険が伴うため、実際に設置作業を行ったのはゴールデンウィークの頃です。
その日は室温が21℃と比較的涼しかったのにもかかわらず、天井裏に上がってみると既に28℃もあってびっくりしました。
下からサーキュレーターで風を送りつつ汗だくなりながら作業を終えた頃には34℃まで上がっていました。
その時の室温はまだ23℃。
日差しによる熱の大きさ、そして屋根裏という空間が室温の上昇を抑えるのにどれだけ重要かを実感しました。
真夏に屋根裏に上がって作業するのは絶対にやめたほうがいいと思います。
外気温が40度近くあって室温が35℃くらいの時に、屋根裏がどうなっているのかを想像するだけで恐ろしくなります。
効果について
肝心の効果についてですが、これははっきりと実感できるだけのものがありました。
結論から言うと、外気温プラス5~6℃くらいで推移していた室温が、換気扇のおかげで外気温プラス2℃前後に収まるようになりました。
(ここで言う外気温とは最寄りのアメダスの速報値で、室温は室内にある温度計の実測値です)
たった3℃前後の違いかと思うかもしれませんが、体感としては結構な違いがあります。
特に効果を実感できたのは、真夏日以上猛暑日未満な日です。
日中の最高気温が30~33℃くらいで、夜8時で28℃前後、0時に26℃以下が目安になるような、そんな日。
以前だと、これくらいの日は夜になっても室温がずっと32℃くらいあってエアコンが必要になっていたのですが、今では使わずに済むことが多くなりました。
ちなみに、午前中は外気温>室温、正午過ぎから夕方にかけては外気温=室温で推移するので、この段階ではまだ出番はありません。
換気排熱ファンが活躍するのは外気温<室温となる夕方以降。
日没後に外気温がだんだん下がってくるのに対して、室温が高止まりしたままになる時間帯です。
だいたいいつも午後3~4時頃に回し始めていました。
35℃超えの猛暑日ともなると、夜になっても外気温が30℃を超えたままなので、換気排熱ファンを使ってもそこまで室温を下げられません。
さすがにこういう日はエアコンに頼ります。
それでも、屋根裏に溜まっている60℃以上に達するような熱気を外に追い出している分だけエアコンにかかる負荷が下がっているはずなので、少なからず効果はあるんだと思います。
今年は10回くらいしかエアコンを使わずに済みました。
ただ、今年の関東は例外的な涼しさだったので、例年通りの酷暑になった時にどうなるかはまだ未知数といったところ。
いずれにせよ納得のできる効果を実感できたので、屋根裏で作業がしやすい涼しい時期になったら他の部屋にも増設したいと考えています。
それではまた。











