(見出しの日付は元記事の投稿日)
2016年6月19日
思い出の自作Doctor Q
もうかれこれ20年以上前、初めて自作したエフェクターがこのDoctor Qです。
ハンドメイド・プロジェクトver.2という本を見て製作しました。
他にもいくつかのエフェクターを作りましたが、現在も残っているのはこのDoctor Qのみ。
ナチュラルな効き方ではないため扱いにくいところがあるのですが、独特なエグさが好きで今でもたまに使っています。
結構気に入ってはいるものの、大きな不満がひとつ。
それは、大きさ。
一般的なコンパクトエフェクターの2倍以上。
その割に中身はスッカスカ。
というわけで、サイズを小さくして作り直すことにしました。
ブレッドボードで試作
実際の製作の前に、まずはブレッドボードで試作。
調整用の半固定抵抗は、自由にコントロールできるようにすることで使い勝手が向上しそうだったので、普通のポットに変更しました。
回路はハンドメイド・プロジェクトに掲載されていたオリジナルのまま。
試作エフェクターで遊んでいる様子。
オリジナル機で”Range”と表記されているコントロールは右側のノブ。
ピッキングの強さに対する反応の仕方が変わるので、”Sensitivity”と表現したほうがしっくりくると思います。
半固定抵抗があった部分に入れたポットは左側。
フィルターの中心周波数が変化しているようなので、さしずめ”Frequency”といったところでしょうか。
Frequencyでまともに使える範囲は9時~1時くらいと若干狭め。
Sensitivityを最低にした状態でFrequencyを調整すると、ワウ半止めのような効果が得られます。(動画後半)
試作用ブレッドボードについてはこちらの記事もどうぞ。

エフェクター試作用ボードを作る
ブレッドボードでエフェクターを試作して遊ぶときに面倒なのが、ジャックやスイッチなどの配線。 その面倒を解消するため、必要な配線をあらかじめ済ませたエフェクター試作用ボードを作りました。 まずはポットやジャックを固定...
2016年7月3日
ブレッドボード試作編に続き、製作編です。
レイアウト(初期案)
ユニバーサル基板で製作するため、レイアウトを考えるところからスタート。
回路そのものはオリジナルのままですが、25kの半固定抵抗を通常のポットに変更して、外から操作できるようにしています。
トランジスタの箇所は、足の並びがECB配列とEBC配列のどちらでも使えるようにしてみました。
15x10穴と思ったよりも小さくまとまったので、MXRサイズの予定を変更して、より小さいTD4-9-3で作ることにしました。
ケース加工とパーツ組み込み&配線
TD4-9-3や1590Aなどの小型ケースで作る場合、ポットやスイッチは小型の物のほうが向いているのですが、今回は普通サイズの物を使いました。
スペースに余裕がないので、穴の位置決めと穴開けは慎重に。
パーツ取り付け後のケース内部はキツキツで、スイッチと干渉してしまうポットの端子を折り曲げてなんとか収まる状態。(画像右下)
とはいえ、この端子とスイッチ側面の金属部分は両方ともGNDになるため、仮にショートしたとしても問題は無いはず。
LEDとDCジャック周りの配線。
小型ケースということもあり、基板とショートする可能性を考慮して、念のためDCジャック周りも絶縁しました。
次に内部配線。
ケース内にパーツを固定し、現物合わせで線材の長さを決めてカット。
その後、パーツを取り外してケースの外でハンダ付けをすると、作業が楽に進むと思います。
基板以外の配線が終了。
配線材は、協和ハーモネットの耐熱電子ワイヤー AWG22。
2m x 7色のパックが550円(秋月)とお買い得。
被覆が熱に強くてハンダ付けしやすい。
ほどよい硬さがあり、ケースやパーツに沿って癖をつけやすい(単線ほどではないけど)ので、きれいに配線することができます。
より線と単線の中間のような使用感で、個人的にお気に入り。
レイアウト修正
ここまで終えたところで問題が発生。
15x10穴の基板だと、インプットジャックに干渉する可能性が出てきました。
まず問題は無いと思うのですが、基板が完成してから「やっぱり無理だった」なんてことになったら嫌なので、レイアウトを考え直すことにしました。
13x11穴でケースの幅にピッタリ。
最初のレイアウトでは一辺から出るようになっていた配線が、四方に散らばってしまった点は少し不満。
基板作製 - 完成
このレイアウトを元に基板作製。
UPZの赤がキュート。
オレンジドロップならぬキャンディアップルレッドといったところ。
トランジスタ部分。
ECB配列なら左のように挿し、EBC配列なら右。
基板裏側はこんな感じ。
完成した基板をケースに組み込み。
この作業が一番大変でした。
狭いスペースで配線&ハンダ付けをしていると、小型ケースが嫌になってきます。
基板裏の絶縁には、クリアファイルを切ってコの字に折り曲げた物を使用。
オペアンプはNJM1458、トランジスタは2SC458に落ち着きました。
そんなこんなで完成です。
色気ゼロの無塗装。
試奏動画
動画もアップしました。
ギター・ベースから直でDr.qeqqerへ入力。
Dr.qeqqerからオーディオインターフェイスへ入力し、DAW上でAmplitube4を鳴らしています。
唐突に出てきたDr.qeqqerとは、このエフェクターの名前。
Qの小文字とPって似ていますし、Dr.Pepperのオマージュってことで。
最後に、20年以上前に製作した初代と比較。
こうして並べると、いかに小型化できたかがよく分かります。
基板や端子にハンダ盛り盛りの内部はちょっと恥ずかしいですが、これが完成してちゃんとエフェクトがかかった時は本当に嬉しかったのを今でもよく覚えています。
それではまた。














