(見出しの日付は元記事の投稿日)
2017年11月29日
実は、半月ほど前から12インチ1発のギターアンプ用キャビネットを作っていました。
完成が近づき、作業にも余裕が出てきたので、少しずつ記事にまとめていこうかと思います。
寸法と材料
いろいろな市販のキャビネットを参考に、いくつかのパターンで設計をしました。
バッフル板を前から固定するか、後ろからか。
グリルクロスをバッフル板に直接張るか、枠を別に作るか。
Fenderの小型アンプのようにバッフル板を上下辺だけで固定するか、Marshallのように4辺をガッチリ固定するか。
などなど、音に関することだけでなく、見た目の好み・コスト・手持ちの工具での作りやすさなども考慮する必要があり、いろいろと悩みました。
最終的に、高さ440mm x 幅486mm x 奥行き300mm (ハンドル・足を含まず)というサイズに決定。
バッフル板は前から固定し、グリルクロスは別の枠に張る方法で。
背面はオープン。
後からクローズドにすることもできるので、これはあまり悩まず。
メインの材料は18mm厚のラワン合板。
グリルクロスの枠とバックパネルのみ12mm厚のラワン合板を使います。
ほとんどのカットはホームセンターでお願いしました。
18mm合板の長尺カットを十数回なんて、とてもじゃないけど手挽きでは無理。
体力的にも精度的にも、素直にパネルソーで切ってもらうのが得策でしょう。
枠作り
まずは、箱の枠になる部分の組み立てから。
僕がDIYで多用しているダボ組みではなく、ネジとボンドで固定します。
フィンガージョイントで組むのがベストなのだと思いますが、手持ちの工具では難しい&精度が落ちるため、より無難な方法を選びました。
クランプで直角に固定しつつ、ドリルで下穴開け。
さらにこの後、ネジの頭が収まる直径の穴を一定の深さまで開けます。
面取りした時にネジが飛び出ないようにするための処理です。
下穴開けを終えたら、ボンドを塗り、ネジを締めて固定。
今回は初めてタイトボンドを使いました。
一般的な白い木工用ボンドよりも粘度が低くて垂れやすいのと、硬化し始めるのが思ったより早いことに最初は戸惑いましたが、慣れると結構扱いやすくて気に入りました。
圧着時間が短くてすむのと、硬化後にサンディングしやすいところが特に便利。
ボンドが乾き、枠が完成。
カットの精度が高かったおかげか、4枚の板をただ組んだだけでも直角が出ていますし、柱になるような物が無いのにかなりガッシリとしています。
ホームセンターでカットを担当してくれた店員さんに感謝。
このまま組立てていったらただの箱。
アンプらしい佇まいにするため、面取り加工をします。
2017年11月30日
次は角の面取りです。
きれいな面取りをするために必要なトリマーやルーターを持っていないので、手作業で地道に進めることになります。
まずは大まかにゴリゴリと削る作業。
ネットの情報を元に、NTドレッサーの大荒目を使ってみました。
大きい持ち手のほうが効率よく作業できると思うのですが、中サイズの持ち手をすでに持っていたため、大荒目の替刃だけ購入しました。
実際に作業してみると、切削面の小ささゆえに苦労する場面がしばしば。
ケチらずに大きい持ち手とセットの物(L-730P)を買えばよかったと少し後悔するはめに。
それにしても、この大荒目の切削力はかなりのもの。
目詰まりもほとんどせず、気持ちいいくらいに木が削れていきます。
木工ヤスリよりも扱いやすいので、これから先も重宝しそうです。
トリマー・ルーター無しできれいなアールを目指す
NTドレッサーで大まかな面取りはできたものの、フリーハンドできれいに整ったアールを出すのは至難の業。
っていうか無理。
そこで、トリマーで面取りしたアールに少しでも近づけるように、ひと工夫することにしました。
使うのは水道用の塩ビパイプ。
これを縦にカットして、1/4円弧状の棒を切り出して使います。
いきなりノコギリで挑んでも丸い表面に横滑りしてまともに切れないので、まずはアクリルカッターと定規を使ってガイドになる溝を切りました。
溝がある程度の深さになったら、それに沿ってノコギリでカット。
溝のおかげで、すんなりと真っ直ぐに切れました。
1/4にカットしたパイプの内側にサンドペーペーを貼り付け。
パイプのアールを利用して仕上げ削りをするアイテム、名付けて塩ビパイプサンダー。
塩ビパイプだけでは力が均等にかからず若干たわんでしまったので、アルミアングルに固定して作業再開。
なかなかの子供騙し感にあふれたアイテムですが、意外ときれいにアールを出すことができました。
NTドレッサーと塩ビパイプサンダーの活躍で、なんとか無事に8つの辺の面取り完了。
ちょっとだけキャビネットっぽくなったかな。
2017年12月8日
前回の面取りに引き続き、見た目の仕上がりに大きく関係する作業から再開。
その作業とは、ビーディング(トーレックスの境目などに施すチューブ状の飾り)のための溝掘りです。
トリマー・ルーター無しで溝を掘る
溝を掘るにしてもトリマーやルーターを持っていないので、他の方法を考えなければいけません。
見た目に大きく関わってくる部分なだけに、ただ溝が掘れさえすればいいというわけにはいかず、きれいな直線に仕上げることも要求されます。
そこで、塩ビパイプサンダーに続くNEWアイテムを用意しました。
ノコギリの替刃(アサリ無し)と適当な木片を両面テープで貼り合わせるだけ。
貼り合わせの際、木片の下に3mm厚の板を敷くことで、木片から3mmの刃が出た状態になります。
これでNEWアイテムが完成。
名付けて、溝切りくん。
クランプで固定したL字アングルを定規代わりにして、溝切りくんで深さ3mmの切込みを入れていきます。
アサリ無しの替刃を使ったのはこのため。
切込みを入れ終えたら、アングルと溝切りくんの間に3mm厚の板を挟んでもう1回。
これで平行した2本の切込みが入りました。
この切込みにアクリルカッターやマイナスドライバーを入れて軽くこじると、パキッという手応えとともに切込みの間の板が剥がれてきます。
板をパキッと剥がすのは合板だからできる方法であり、無垢材や集成材の場合はもっと面倒になると思います。
また、合板であっても木口面ではパキッと剥がれてくれないので、2本の切込みを入れた後にノコギリを斜めに入れて削りました。
そんなこんなで溝掘り完了。
深さ3mm、幅4mm弱(3mm厚の板+替刃の厚みの分)でイメージ通り。
トリマー・ルーター無しにしてはきれいに仕上がったと思います。
これで難関をひとつ突破。
ネジ穴開け
この後の作業は面取りや溝掘りに比べたらかなり楽ちん。
バッフル板やバックパネルを固定するための幕板、というか柱みたいな物(どう呼べばいいか分からない)を外枠に固定するネジの下穴を開けておきます。
ここでは下穴を開けるだけで、実際に取り付けるのは塗装をした後。
ハンドル用のネジ穴もここで開けておきます。
スピーカーやバッフル板の重さで重心が前寄りになることを考慮して、ハンドルの位置を少し前側に寄せました。
ここまで終えたところで、いったんハンドルを乗せてみる。
だんだんキャビネットらしい雰囲気が出てきました。
続く。
それではまた。





















