KORGのメトロノーム KDM-2を修理する

Nori (groocyweed)
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長年愛用してきたメトロノーム、KORG KDM-2の音が出なくなってしまいました。

もう15年も使っているので、十分役目を果たしてくれたともいえます。
それでも、できることなら修理してまだまだ使い続けていきたい。

なんとか直せないものかと探ってみることにしました。

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症状

ざっといじって症状をチェック。

各種ボタンやダイヤルの操作にともなう液晶の変化は正常。

スタートボタン内部に仕込まれたLEDがテンポに合わせて点滅する仕組みがあって、それも正常に機能しています。

内部の制御は問題なしで、ただ音が出ていないだけっぽい。

これなら直せそうな気がしてきました。

筐体を開ける

最近は楽器・家電を問わず、ネジ止めではなくプラスチックのツメで嵌まっている物が多くて分解の時に困ります。

筐体を傷つけたり割ったりしないように、分解前に「〇〇 分解」「〇〇 teardown」といったワードで検索するのがお決まりの儀式のようになっています。

これで見つかったネット上の情報に助けられたことが何度あったことか。

しかし、残念ながらKDM-2の分解方法は見つからず。
自力で分解することにします。

筐体のツメを外す前に、電池ボックス内にあるネジを外しておきます。

残りはツメで嵌まっているようなので、隙間を観察しつつ攻略できそうな場所を探っていきます。

マイナスドライバーなど金属製のものを使うと筐体が傷だらけになるので、僕はギターのピックを使っています。

筐体の開け方を画像と文章で説明するのが思いのほか難しかったので、動画を撮りました。

ツメの位置を把握することと、ピックを寝かせ気味にして差し込んでいくことを意識すれば、意外と簡単に開けられると思います。

修理する

基板とご対面。

故障前からガリが酷かったボリュームを疑い、とりあえず接点洗浄剤でクリーニング。
しかし鳴らず。

仕方ないので、基板上のボリュームを取り外して別のポットを仮配線してチェック。

鳴りました。
どうやら、ボリューム内部の接触不良だったようです。

ちなみに、元のボリュームは100kΩでした。
これだと1/3くらいまで回してやっと音が出始める感じで扱いづらかったので、ポットの抵抗値を変えてチェック。

  • 50kΩ:1/5くらい回したところで音が出始める
  • 25kΩ:回し始めてすぐに音が出始める
  • 10kΩ:絞りきっても音が出てしまう

上記のような感じで、25kΩが最も扱いやすかったです。
ただ、今回はオリジナルとの間をとって50kΩのボリュームを使うことにしました。

ホイール型のボリューム

ボリュームを交換することに決めたのに、ここで問題が発生。

ホイール型のボリュームはなんとか見つけられたのですが、ホイールのサイズが16mmの物しか売っていません。

元のボリュームのホイールは18mmあります。
これでも筐体から顔を出している部分はほんの少しで、かなり回しづらかったです。

それが16mmになってしまうと筐体の外にホイールが出てこないんじゃないかと思います。
これでは爪楊枝のような物でも使わないとボリュームを回せません。

どうしようかと考えた末、筐体に穴を開けて普通のボリュームポットを取り付けることにしました。

ボリュームポットを取り付ける

筐体内にポットが収まりそうなスペースを探し、良さげな場所が見つかったのでそこに穴を開けます。

ポットとノブを取り付けて筐体の外から見るとこんな感じになりました。

ノブが飛び出ているぶん少し邪魔な感じはしますが、ボリュームを操作しやすくなりました。

筐体からちょっとだけ顔を出していたホイールでのボリューム操作とは比べ物になりません。

ホイールタイプのボリュームが接触不良を起こしやすいことも考慮すれば一石二鳥です。

うっかり断線

新しいポットが無事に筐体内に収まったので、配線をして無事修理完了。

…のはずだったのですが、音が鳴りません。
というか、スタートボタンに反応がありません。

再び筐体を開けて基板をチェック。

メイン基板と上部操作基板をつなぐリボンケーブルが断線していました。

問題のリボンケーブルを外してチェックしたところ、芯線が撚り線ではなく平たい単線でした。
これだと数回曲げ伸ばししただけで簡単に折れてしまいそうです。

ここは基板を動かす際にテープで固定するなりして慎重に扱うべきでした。

このケーブルを補修するよりも新しいケーブルで配線したほうが手っ取り早いので、別の線材を用意してちゃちゃっとはんだ付け。

改めて電源オン。
クリック音を確認、各種動作も問題なし。

これで本当に修理完了です。

気になる点

故障の原因を探している時に少し気になったことがあります。

基板上に半固定抵抗がひとつ付いていて、これを回すとクリック音のピッチが変化します。

これを回している時に、ひどく音がノイズ混じりに乱れたり、まったく音が出なくなったりするポイントがありました。

この半固定抵抗の接触が原因でトラブルを起こす可能性もかなりありそうな気がします。

次に音が出なくなったら、まずここを疑ってみよう。

それではまた。