(見出しの日付は元記事の投稿日)
2015年11月15日
ベルト交換だけで完動品としてよみがえったTASCAM 488。

TASCAM 488を修理する
春先に購入したTASCAM 488。 20年以上前の物であることを考えると、外観はかなりきれい。 しかし、カセット部分が不動ということでジャンクコーナーで売っていました。 まずは動作チェック。 電源を入れるとモーターが唸り...
あれから1年半、ずっと安定稼働していたのですが、最近になってメーター表示がおかしくなってしまいました。
モニター出力のLchだけが表示されない状態です。
音声は問題なく出力されているので、メーターの故障だと思われます。
こんな時のための予備基板。
同じTASCAM 488のジャンクから取って保管しておいた物。
真っ先に液晶の故障を疑い、液晶が載っている基板(SW PCB)を入れ替え。
しかし症状は改善せず、Lchのメーターは表示されないまま。
この基板を交換すれば直るだろうと簡単に考えていたのですが、残念ながら予想は外れ。
液晶そのものが原因でないとすると、液晶へ信号を送る元の部分、あるいはその経路に何らかの問題がありそう。
それを特定するため、1枚ずつ基板を入れ替えてからテープを再生し、メーターの挙動に変化がないかを確認。
その結果、DBX METER AMP PCBという基板が原因であることが分かりました。
これが問題の基板。
この基盤をざっと眺めて気になるのは、オペアンプを中心に抵抗やコンデンサが並んでいる部分。
サービスマニュアルの回路図と見比べながら基板を辿ってみた限りでは、これらがメーターに信号を送るためのアンプ部のように思われます。
画像右側に見える4組縦に並んでいるのが1~8ch、左下に離れてある1組がLchとRchに該当しているようです。
ここに並んでいるパーツのうち、なんとなく壊れそうなイメージがあるのはゲルマニウムダイオード。
テスターで1本ずつチェックしてみると、Lchに該当する箇所のダイオードが断線しているのが確認できました。
これはもしかしてビンゴか。
片方の基板から正常なダイオードを取り外し、もう片方に移植。
念のため、断線していた物だけでなく、テスターでの数値が全体の平均から大きく外れていた物も交換しました。
本日何度目かの組み立て直しをして、願いを込めつつテープを再生。
全chのメーターがバッチリと表示されているのを確認。
修理完了です。
音には関係なくても、こういった視覚的な要素がモチベーションに影響することは少なくありません。
メーターがきびきび動いて「音が出てるぜ!」って主張しているのを見ると安心感がありますし、やっぱりテンションが上がります。
2015年11月23日
メーターを修理できた嬉しさついでに、メーターが動いている様子の動画を撮ってみたくなりました。
短い曲のようなものを作ってレコーディング。
久しぶりにボーカロイドを使用しました。
カセットテープが回っている様子は独特な味わいがあっていいですね。
たくさんあるツマミ・ボタン・フェーダーの役割がどんなものか分かるように、それぞれを大げさにいじって遊んでいる様子も撮ってみました。
0:13~ PANを回して音を左右に
0:33~ EQ HIGHで高域を変化
0:47~ EQ LOWで低域を変化
1:03~ EFFECT(AUX)で外部エフェクターへ送る音量を調整
1:18~ 各トラックの音量とパンを調整
1:59~ ここでいったん巻き戻し
*REWではなくRTZ(Return To Zero)で巻き戻した場合、巻き戻しの途中でPLAYを押すと、カウンター0まで巻き戻った後に自動で再生します。
2:41~ MASTERバスのフェーダーを動かして素の音とエフェクト音を比較
*テープから再生された各トラックの音をMASTER 1-2(左のフェーダー)に、外部エフェクターから戻ってきたエフェクト音をMASTER 3-4(右のフェーダー)にアサインしています。
3:07~ MEMOとLOC 1の同時押しでロケートポイント1をセット
3:14~ MEMOとLOC 2の同時押しでロケートポイント2をセット
3:16~ REPEATをセット ロケートポイント1と2の間をリピート再生
3:39~ REPEATを解除
3:43~ 各チャンネルからMASTER 1-2への送りをON/OFFして、それぞれのトラックの音をミュートしたり戻したり
4:32~ フェードアウト
カセットMTRをいじって遊ぶ楽しさが伝わったでしょうか。
DAW全盛の今となってはローテクの極みともいえるカセットMTRですが、こうやって遊んでいると意外な発見があったりして面白いです。
それではまた。




