ナチュラルな効きのトレモロが欲しくなり、Colorsound Tremoloのコピーペダル(ちょっとMOD)を作りました。
回路とレイアウト
回路について
過去に作ったDoctor Qのコピーと同様に、『ハンドメイド・プロジェクト』に掲載されている回路図を基に作っていきます。

オートワウ(Doctor Qのクローン)を作る
もうかれこれ20年以上前、初めて自作したエフェクターがこのDoctor Qです。 ハンドメイド・プロジェクトver.2という本を見て製作しました。 他にもいくつかのエフェクターを作りましたが、現在も残っているのはこのDoctor Qのみ...
"colorsound tremoro schematic"と検索すると、この本の回路図がそのまま「これがオリジナルの回路図だ」として海外のサイトに転載されていたりします。
しかし、これがオリジナルの回路というのは間違い。
入手困難なパーツを入手しやすい物に変更したり、設計の古さゆえに欠けている部分を補完している。といった内容の記述がこの本の解説文の中でなされているので。
例えば、オリジナルのトランジスタがBC184LCだったところを2SC945に変更したなど。(この本の発売から30年が経過した今となっては2SC945ですら入手しづらくなっていますが)
また、実機のほうも年代によっていくつかのバージョン違いがあるみたいです。
ブレッドボードでテスト
トランジスタを手持ちの物に変更することもあり、動作に不安があったため久々にブレッドボードでテスト。
実際に音を聞きながらベストと思われる組み合わせを探りました。
最終的に2N5088と2N3904をチョイス。
普通に2SC1815でもよかったのですが、海外のエフェクターをコピーするのなら海外のトランジスタがいいのかなって、その程度の理由です。
音の違いはそこまでありません。
エフェクトON時に若干音が小さくなるのが気になったので、抵抗の定数をいくつか変えました。
ポットは両方ともCカーブ(Reverse Log)に変更しています。
Aカーブ・Bカーブだと、7時から2時くらいまでほとんど効果が変わらずそこから5時までで一気に変化する感じでちょっと扱いにくかったです。
あと、他のトレモロの制作例を見ていて、パルスに合わせて明滅するインジケーターがいいなと思い、それを取り入れることにしました。
LEDを入れる位置はEA Tremoloの回路図を参考にして決めました。
レイアウト
レイアウトはどうするのが正解なのか、いまだによく分からないまま考えています。
外周をGNDで囲みベタアースにしやすいLayout Aと、GNDを太く短く真ん中を通すようにするLayout Bの2パターンができました。
スペースに余裕があったので、電源周りを強化しています。
100uFの電解は倒して設置、その影で見えにくくなっている抵抗の値は1Mと20Kです。
今回は基板サイズを小さくできるLayout Bで作りました。
そのため、Layout Aの動作確認は取れていません。
フィルムコンデンサの足の間隔は手持ちの物に合わせたため、ボックスタイプの物を使う場合はレイアウトの調整が必要になります。
ケース製作
まずはケースに穴を開けるところから。
ケースは桜屋オリジナルの1590Bサイズの物で、僕が好きでよく使っているタカチのTD-6-11-3よりひと回り小さめです。
各パーツが干渉しないようにする位置決めや、ラベルのデザインはLibreOfficeのDrawを使っています。
前回の2in1ブースターと同様に、ケース横向きで作りました。

Super Hard OnとMicroAmpの2in1ブースターを作る
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次に塗装。
ラベルを貼るので上面は塗装しなかったのですが、側面にラッカーを吹けば上にも塗装が乗っていき、5,6回重ね塗りしたら結局上面にもしっかり色が付きますね。
こう見えて、上からはラッカーを吹いていないんですけどね。
ラベルを張ってクリアラッカーを吹いたらケースが完成。
ケース製作の段階ではパルスインジケーターについては頭になかったので、ここではまだ穴は開いていません。
基板製作
プリント基板作り
プリント基板を作るため、考えたレイアウトからトレースを抜き出して色を黒に統一。
上述したように、今回はLayout Bを使っています。
これをレーザープリンターでフォト光沢紙に印刷。
生基板をカットしてスチールウールで磨いておきます。
印刷されたトナーをアイロンで基板に転写したら、クエン酸とオキシドールでエッチング。
スチールウールでトナーを落とし、穴を開けたらプリント基板が完成。
パーツ載せ
完成した基板にパーツを載せてはんだ付け。
エフェクター製作で一番楽しい時間。
こだわりのパーツは特に無し。
金皮の抵抗が混ざっているのは手持ちの物がそれだったというだけで、特別な狙いがあって使っているわけではありません。
フィルムコンデンサはジャンクTASCAM488から取ったリサイクル。(おそらく松下のECQV)

ジャンクのTASCAM488
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ケースへの組み込み
基板が完成したらパーツをどんどんケースに組み込んでいきます。
その前にパルスインジケーターのLEDを出す穴を開けました。
塗装を終えた後の穴開けだったので、塗膜がひび割れたりしないか心配でしたが、なんとかきれいに開けられました。
基板に直付けされているパルスインジケーターのLEDは、こんな感じで頭を出すようにしています。
メンテンナンス性が落ちるため、このLEDはケースに固定しません。
ただ、そうすると中で基板が動いた時にLEDが引っ込んでしまう可能性が出てきます。
そこで、裏蓋を閉じた時に基板がギュッと押されるように、いつもの絶縁材(クリアファイルを切って曲げた物)にスポンジシールを貼り付けました。
これでパルスインジケーターの頭が出ている状態をしっかり維持できるようになりました。
完成と感想
これで完成です。
パルスインジケーターはエフェクトのオン・オフに関わらず常時点滅しているので、スイッチを踏む前におかしな設定になっていないか目視できて便利。
エフェクトをオンにするとわずかにハイ落ちする傾向がありますが、前段にバッファの入ったエフェクターを繋いでおくとハイ落ちしません。
基板スペースにはまだ余裕がありましたし、また作るとしたら入力にバッファを加えたほうがよさそう。
エフェクトの掛かり方はめっちゃ気持ちいい。
高速マシンガン効果みたいな極端な設定はできないけれど、スピードの可変幅も必要十分。
長年愛用してきたトレモロ(Schecter The Trembler)は、スピードの可変幅は広いしエクスプレッションペダルでコントールが可能、アウトプットレベルも調節できて何かと便利なんですが、VCAによるコントロールのせいかスパッときれいに効きすぎて味気なく感じてしまうことがあります。
今回作ったトレモロは程よいゆるさみたいなものがあって、掛けっぱなしでずっと弾いていても飽きない魅力があります。
これは作ってよかったです。
それではまた。
















